Home > 未分類

未分類 Archive

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  • Comments (Close): -
  • TrackBack (Close): -

2010年度後期ゼミ_その1

2010年度後期のゼミでも、例年通り購読を行っています。今回は、次の本を読んでいます。

Tarasti, Eero. 1994. A theory of musical semiotics. Advances in Semiotics. Bloomington and Indianapolis: Indiana University Press.

この本はタイトルからも分かりますように、音楽における記号の理論を提示し、分析を試みるという内容になっています。Advances in Semioticsという記号論シリーズの中に入っているようです。ショパンやムソルグスキーなど、数多くの作曲家が考察の対象になっています。今回私たちは、その中の第10章「A theory of musical semiotics」を読んでいます。

この章では、前半でドビュッシー、後半ではミニマリズムが扱われています。そして、分析するにあたって、様々な記号論の概念、考え方が用いられています。とりわけ、パースの三分法グレマスの行為者モデルを、理論的基盤としているようです。彼らの専門用語(indexやactorといったもの)が頻繁に用いられています。

見たところ、ここでの分析の特徴は、(1)楽曲を「記号による構造物」と見なして即物的に解体していくことと、(2)その結果に対して、「Actor」であるとか、「ニュートラルである」「不安な」といった意味づけを行うこと、という2点に見られるように思えます。

(1)に関しては、いわゆる楽曲分析と似ているかもしれません。実際、これはモティーフ分析によって、ある程度代替できるようにも思えます。(2)は通常の楽曲分析では明らかに不可能な発想で、これを、ある程度普遍性をもった科学的なカテゴライズであると見なすか、単なる強弁であると見なすかは、人によって大きく立場の変わるところでしょう。

また、ミニマリズムについて語っている部分では、デリダの差延の概念を引き合いに出したり、シクロフスキー、トゥイニャーノフの理論的枠組を援用したりと、思想的・文学理論的な知を幅広く使って音楽に対する考察を進めていきます。こういうアプローチがあるのか、と勉強になる文章です。

Home > 未分類

Recent Comments
Recent Trackback
Search
Meta
Links
Feeds

Page Top

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。